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外壁のメンテナンスコラム

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グレー外壁の色選びで失敗しない!ブログの口コミと対策を徹底解説

ゲレー外壁で失敗しない!色選びの極意

こんにちは。ステップペイントの現場担当 土橋 昭です。

グレーは外壁塗装で非常に人気のある色ですが、ブログや口コミを見ると失敗したという声や後悔している意見も少なくありません。特に、色がイメージより薄いと感じたり、逆に濃いダークグレーを選んで圧迫感が出たりするケースがあります。

また、ベージュに近いグレージュや、黒やネイビー、茶色、緑といった色とのツートンカラーの組み合わせに悩む方も多いです。

この記事では、色見本での選び方の注意点や、日塗工85-30Bやチャコールグレーといった具体的な色の評判、さらには遮熱性能や汚れの目立ちにくさについても現場の視点から解説します。

積水ハウスなどのハウスメーカー住宅や、リクシルの建材を採用した注文住宅、アパートの施工例、タイルやモルタルへの塗り方、玄関やベランダ、軒天とのバランスなど、具体的なポイントを押さえて、理想の外壁を実現しましょう。

記事のポイント

  • ブログや口コミで多いグレー外壁の具体的な失敗パターンを解説
  • 汚れや遮熱性を考慮した、後悔しない色の選び方のコツ
  • ツートンカラーや付帯部とのバランスが良いおしゃれな配色事例の紹介
  • 色見本と実際の仕上がりのズレを防ぐためのプロの対策を伝授
目次

グレーの外壁色で失敗?ブログに見る後悔の原因と口コミ

「おしゃれでモダンな家にしたい」と期待を込めてグレーを選んだものの、いざ足場が解体されて全貌が見えた瞬間に「あれ、イメージしていたのと全然違う……」と肩を落としてしまう。

現場に立っていると、そんな悲しいお話をご相談いただくことがあります。

特に、最近はブログやInstagram、Pinterestなどで素敵な成功事例をたくさん見ることができますが、写真映えする施工例だけで色を決めてしまうと、実際の立地条件や環境とのギャップに苦しむことになるかもしれません。

ここでは、よくある失敗の根本的な原因と、実際に住んでみて初めてわかるリアルな口コミから見えてくる注意点について、プロの視点で深掘りして解説します。

濃いダークグレーは後悔する?評判や遮熱の注意点

近年、20代から40代の若い世代を中心に爆発的な人気を誇っているのが、黒に近い「ダークグレー」や「チャコールグレー」といった濃色系のグレーです。

建物全体がグッと引き締まり、高級感と重厚感を演出できるため、新築の建売住宅でも採用されることが増えていますね。しかし、この濃いグレーには、カタログを見ているだけでは気づきにくい、住んでみて初めて直面するデメリットも存在します。

一番の懸念点は、やはり物理的な「熱の吸収」です。黒や濃いグレーは、白や淡い色に比べて太陽光(特に赤外線)を吸収しやすい性質を持っています。

真夏の炎天下では、条件によっては外壁の表面温度が淡色系に比べて高くなることがあり、その分だけ躯体や室内への熱負荷が大きくなります。具体的な温度差は、立地条件や気候、塗料の種類によって異なります。

濃いグレーを選ぶ際のリスクと注意点

外壁の表面温度が上がると、その熱が断熱材を通過して室内に伝わり、冷房効率を低下させる可能性があります。

また、サイディング材やコーキング(目地材)が熱による膨張と収縮を激しく繰り返すことで、ひび割れや劣化が早まるリスクも考慮しなければなりません。

「でも、どうしてもカッコいいダークグレーにしたい!」という方への対策として、私が現場で強くおすすめしているのが「遮熱塗料」を採用することです。

特殊な遮熱顔料を含んだ塗料を使用することで、太陽光を効率よく反射し、表面温度の上昇を抑制する効果が期待できます。

環境省のガイドラインでも、高反射率塗料(遮熱塗料)はヒートアイランド対策技術の一つとして有効性が認められています。 (参考:ヒートアイランド対策ガイドライン | 保健・化学物質対策

また、評判としてよく聞かれるのが「汚れ」の問題です。「グレーは汚れが目立たない色」という通説を信じている方も多いですが、実は濃すぎるグレーは「白い汚れ」が目立ちやすいという落とし穴があります。

例えば、鳥のフン、換気扇の排気口下にできる白い粉(チョーキング)、あるいは春先に飛散する黄砂や花粉などは、黒っぽい背景だとコントラストが強くなり、白く浮き上がって見えてしまうのです。

ダークグレーを採用する場合は、完全な真っ黒ではなく、少し明度を上げた色を選ぶか、親水性が高く汚れが雨で流れ落ちる「低汚染型」の塗料を選ぶのが賢明です。

このあたりの色選びや塗料の機能性については、『ND-013 外壁ツートンで失敗しないための完全ガイド』の記事でもさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

濃いダークグレーは後悔する?評判や遮熱の注意点
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

薄いグレーやベージュは汚れが目立つという口コミ

濃い色の次は、白に近い「ライトグレー」や、温かみのある「グレージュ(グレー+ベージュ)」について見ていきましょう。これらの色は、清潔感があり、周囲の景観とも喧嘩せず馴染みやすいため、失敗が少ない安全な色と言えます。

しかし、白に近づきすぎると、今度は濃い色とは逆に「黒っぽい汚れ」や「緑色の汚れ」が目立ちやすくなってしまいます。

汚れの種類薄いグレーでの見え方現場からの対策アドバイス
雨だれ(黒ずみ)窓枠の下や換気フードの下に、黒い筋がくっきりと目立つようになります。雨筋汚染防止機能のある塗料や、窓枠の下に「水切り」を設置して壁に雨水を伝わせない工夫が有効です。
コケ・藻(緑色)日当たりの悪い北面や、湿気の多い場所で緑色の汚れが広がると不潔な印象になります。強力な防藻・防カビ剤入りの塗料を選び、定期的なバイオ洗浄を検討しましょう。
排気ガス(煤汚れ)交通量の多い道路沿いでは、全体的に薄汚れたグレーに変色して見えることがあります。汚れが付着しにくい「無機塗料」や「フッ素塗料」などの高グレード塗料がおすすめです。

口コミでよくあるのが、「ライトグレーにしたはずなのに、日が当たると真っ白に見えて、結局雨だれが気になってしまった」という後悔の声です。これは太陽光の反射によって色が飛んで見える現象(白飛び)です。

最も汚れを目立たせたくない場合は、日塗工の色番号で中明度にあたる中間的なグレー(例:N-50~N-70前後)を選ぶのが一つの有力な解決策です。ただし、実際の色選びは塗料メーカーの色見本帳で確認することが重要です。

このあたりのトーンは、砂埃(ベージュ系)やカビ・雨だれ(暗色系)のどちらともコントラストが低く、汚れが風景に溶け込んで見えにくくなる「魔法の領域」とも言えます。

実際に、汚れが目立ちにくい外壁色としてグレーが挙げられている専門業者の解説もあります。

汚れ対策の重要ポイント

「汚れが目立たない」のはあくまで中間色のグレーです。白すぎるグレーや黒すぎるグレーは、それぞれ目立つ汚れの種類が違うだけで、メンテナンスフリーではないことを覚えておきましょう。

色見本と違う?タイルやモルタルの色選びの注意点

「カタログの小さな色見本(チップ)でこれだ!と決めたのに、いざ塗り終わってみたら全然違う色に見える!」 これは外壁塗装で最も多く、かつ深刻なトラブルの一つです。

なぜこのような現象が起きるのでしょうか?これには「面積効果」という人間の目の錯覚が深く関係しています。

外壁塗装で「サンプルと仕上がりの色が違う」と感じてしまう原因や、面積効果・光の影響については、より詳しくまとめた 『外壁塗装でサンプルと色が違う原因と対策を現場から解説』の記事もご用意しています。

色のギャップで後悔したくない方は、ぜひ読み合わせてみてください。

面積効果による色の変化

色は、見る面積が大きくなればなるほど、見え方が変化する性質があります。

  • 薄いグレー(明るい色)の場合
    面積が広がると、光の反射量が増え、色見本よりも「より明るく、白っぽく」鮮やかに見えます。
  • 濃いグレー(暗い色)の場合
    面積が広がると、外の強い光を反射して色見本よりも「明るく、色が薄く」見えることが多いです。しかし、建物全体としての「圧迫感」や「重厚感」は増すため、結果として「イメージより重い」と感じることもあります。

素材の質感による見え方の違い

さらに、外壁の素材(テクスチャ)によっても色の見え方は大きく変わります。

モルタルやスタッコのような凹凸の激しい壁は、表面に無数の小さな影ができるため、全体的にワントーン暗く、落ち着いた色合いに見える傾向があります。

逆に、フラットな金属サイディングやツルツルしたタイルは、光を正反射しやすいため、色が明るく、鮮明に見えることが多いです。

汚れ対策の重要ポイント

「汚れが目立たない」のはあくまで中間色のグレーです。白すぎるグレーや黒すぎるグレーは、それぞれ目立つ汚れの種類が違うだけで、メンテナンスフリーではないことを覚えておきましょう。

色見本と違う?タイルやモルタルの色選びの注意点
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

積水やリクシルの注文住宅で多い失敗と対策

積水ハウスや大和ハウス、ヘーベルハウス、あるいはリクシルの建材などを採用した注文住宅にお住まいの方にとって、外壁塗装は単なるメンテナンスではなく「資産価値の維持」という意味合いが強いですよね。

こうしたハウスメーカーの住宅は、新築時の外壁材(ALCパネルや高意匠サイディング)自体に、深い凹凸や複雑な模様などの「高いデザイン性」が備わっているのが特徴です。

ここでグレー塗装を選ぶ際に最も多く、かつ取り返しのつかない失敗が、「のっぺりとした倉庫や工場の壁のような印象になってしまう」ことです。

なぜ「安っぽい倉庫」に見えてしまうのか?

原因の多くは、元々の外壁が持っていた「素材感」や「立体感」を、塗料で均一に塗りつぶしてしまうことにあります。

特に、ALC(軽量気泡コンクリート)や石積み調のサイディングに対して、一般的な艶(ツヤ)ありのグレー塗料をベタ塗りしてしまうと、光の反射が均一になり、せっかくの凹凸による陰影が消えてしまいます。

その結果、プラスチックのような人工的な質感になり、重厚感があった邸宅が、まるで工事現場の仮設事務所のように安っぽく見えてしまうのです。

ハウスメーカー住宅の品格を守る3つの「脱・ベタ塗り」対策

注文住宅ならではの高級感を維持しつつ、おしゃれなグレー外壁に生まれ変わらせるためには、単色塗り以外の選択肢を知っておく必要があります。

対策・工法特徴とメリット向いている外壁
① 艶(ツヤ)の調整 (3分艶・艶消し)あえて光沢を抑えることで、マットで落ち着いた高級感を演出します。光の反射が鈍くなるため、素材の凹凸や陰影が残りやすくなります。ALCパネル 塗り壁(モルタル)
② ダブルトーン工法 (2色塗り分け)まず目地(溝)部分を暗い色で塗り、その上から表面部分だけを違う色で塗装する技術です。既存の凹凸を活かし、立体的なグレー外壁に仕上げます。凹凸の深い 窯業系サイディング
③ 多彩模様塗料 (マルチカラー)単色ではなく、石材調のチップやゲルが入った特殊塗料を吹き付けます。本物の御影石や天然石のような、複雑で深みのある風合いを再現できます。フラットな壁面 意匠性サイディング

汚れ対策の重要ポイント

「汚れが目立たない」のはあくまで中間色のグレーです。白すぎるグレーや黒すぎるグレーは、それぞれ目立つ汚れの種類が違うだけで、メンテナンスフリーではないことを覚えておきましょう。

「せっかくの注文住宅だから、ただ色を塗るだけではもったいない」と感じる方は、ぜひこれらの工法を検討してみてください。

グレーという色が持つポテンシャルを最大限に引き出し、新築時以上に洗練された外観を実現できますよ。

注文住宅ならではのこだわりのデザインを塗りつぶしてしまわないよう、単なる単色塗り以外の選択肢も視野に入れて検討してみてください。

アパートの塗り方で評判が落ちるグレーの失敗例

アパートやマンションを経営されているオーナー様にとって、大規模修繕(外壁塗装)は単なるメンテナンスではなく、入居率(空室対策)や家賃設定に直結する極めて重要な「経営判断」の場ですよね。

近年、賃貸市場でもグレーなどのシックな色がトレンドですが、「汚れが目立ちにくく、老若男女問わず好まれる無難な色だから」という安易な理由だけで選んでしまうと、物件の評判を大きく落とし、入居付けに苦戦する事態になりかねません。

入居者が敬遠する「監獄のようなアパート」

最も避けるべき失敗例は、「明度の低いグレー単色での全面塗りつぶし」です。

デザイナーズ物件のように計算された配色なら良いのですが、一般的なアパートの形状で全体を暗いグレー一色にしてしまうと、どうしても「古い団地」「閉塞感がある」「コンクリートの塊」といったネガティブな印象を入居希望者に与えてしまいます。

【要注意】共用部の色選びと防犯性

特に注意が必要なのが、共用廊下や階段周りの壁・天井です。ここを外壁と同じ暗いグレーで塗ってしまうと、照明の光が反射せず、夜間でも薄暗い雰囲気になってしまいます。

これは防犯面で非常にマイナスであり、特に女性の単身入居者からは「夜帰ってくるのが怖い」「管理が行き届いていないように見える」と敬遠される決定的な要因となります。

「選ばれる物件」にするための塗り分けテクニック

では、グレーを使いつつ、入居者に好印象を与えるにはどうすれば良いのでしょうか。現場で私たちが提案する鉄則は、「外観と共用部のメリハリ」「アクセントカラーの活用」です。

塗装箇所推奨する色の考え方狙い・効果
建物の外周 (外から見える壁)シックなグレー (N-40〜60)都会的で洗練された印象を与え、古さを感じさせない「リノベーション物件」感を演出します。
共用部 (廊下・階段・天井)明るいホワイトや クリーム色照明を反射させて空間を明るく保ちます。「清潔感」と「安全性」をアピールし、内見時の印象を良くします。

アクセントカラーで「デザイナーズ風」に

ベースを落ち着いたグレーにするなら、ベランダの手すり壁や、エントランス周りの縦ライン(アクセントウォール)に、清潔感のある白や爽やかなネイビー、あるいは温かみのある木目調などを差し色として入れましょう。

たったこれだけで、築年数が経過した物件でも一気に「今風のデザイナーズアパート」のようなおしゃれな雰囲気に生まれ変わります。

アパート塗装による資産価値向上や、具体的なデザイン事例については、『アパート経営の資産価値を高める外壁塗装とは?横浜市神奈川区のランデックスコート施工例』の記事でも詳しくご紹介しています。オーナー様はぜひ参考になさってください。

アパートの塗り方で評判が落ちるグレーの失敗例
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

グレーの外壁色選びで失敗を防ぐブログで人気の施工例

ここまでは失敗の原因やリスクについて見てきましたが、ここからは「どうすればおしゃれに成功できるか」について、具体的な施工例のイメージとともに解説していきます。

グレーは組み合わせる色によって、表情をガラリと変えることができる万能なベースカラーでもあります。

黒やネイビーと合わせるツートンカラーの施工例

モダンで都会的な印象、あるいはスタイリッシュな外観を目指すなら、「グレー × 黒(ブラック)」「グレー × ネイビー(紺色)」の組み合わせが鉄板です。

ブログやSNSでも非常に施工例が多く、失敗の少ない王道の配色と言えます。

成功のポイントは、色の「比率」と「配置」です。

ツートン配色やアクセントラインによる外観の印象の違いについては、大手塗料メーカーも詳しい解説を公開しています。 (参考:戸建て塗り替えの塗料の選び方(カラー)|戸建て塗替え | 日本ペイント株式会社

  • 縦のラインで分ける(バーチカル分け)
    建物の凹凸や形状に合わせて、縦にスパッと色を分けると、建物の高さが強調され、スマートでスタイリッシュさが際立ちます。
  • 1階と2階で分ける(ホリゾンタル分け)
    1階を濃い色(黒やネイビー)、2階をグレーにすると、視覚的な重心が下がり、どっしりとした安定感のある邸宅のような印象になります。逆にすると頭でっかちに見えることがあるので注意が必要です。

注意点として、ネイビーなどの青系の色は紫外線による色あせ(退色)が起こる場合があります。

鮮やかなネイビーを選ぶ際は、耐候性の高い「フッ素塗料」や「無機塗料」を検討すると、色の持ちが良くなる可能性があります。具体的な耐久年数は、塗料の種類や環境条件によって異なります。

黒やネイビーと合わせるツートンカラーの施工例
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

茶色や緑と相性が良いグレーのツートン配色

「都会的でクールな印象もいいけれど、もう少し温かみや個性を出したい」 そんな方に現場で私が強くおすすめしているのが、自然界にある色同士を組み合わせる「グレー × 茶色(ブラウン)」「グレー × 緑(グリーン)」のアースカラー配色です。

無機質なグレーに自然の色味を加えることで、建物の表情がグッと豊かになり、街並みにも優しく調和するハイセンスな仕上がりになります。それぞれの組み合わせについて、成功させるための具体的なポイントを深掘りしてみましょう。

【グレー × 茶色】カフェ風から和モダンまでこなす万能ペア

グレーとブラウンは、どちらも落ち着きのある色なので、失敗が少なく非常にバランスが良い組み合わせです。特に、サイディングの一部が「木目調」になっているお家や、玄関ドアが木製の場合、この配色は最強の選択肢となります。

目指すスタイルおすすめの配色バランス現場のコツ
ナチュラルモダン (カフェ風)ライトグレー × 明るいブラウン 全体を軽やかにし、明るい木目をアクセントにします。サッシや雨樋に「白」を入れると、可愛らしさがプラスされます。
シック・和モダンダークグレー × 焦げ茶(ダークブラウン) 重厚感があり、高級旅館のような佇まいになります。雨樋などの付帯部を「黒」で統一すると、全体が引き締まり洗練されます。

注意点として、塗装で「茶色」を作る場合、赤みが強すぎる茶色を選ぶと、グレーとの馴染みが悪く、古臭い印象になってしまうことがあります。

グレーと合わせるなら、彩度を抑えた「コーヒーブラウン」「チョコレート色」のような、深みのある茶色を選ぶのがおしゃれに見せるコツです。

茶色や緑と相性が良いグレーのツートン配色
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

【グレー × 緑】北欧スタイルや植栽が映える個性的配色

「他の家とは被りたくない」という方に人気なのが、グレーとグリーンの組み合わせです。特に「北欧スタイル」や洋風の輸入住宅などでは定番の配色ですね。

ガーデニングがお好きなご家庭なら、お庭の植栽やシンボルツリーの緑と外壁のグリーンがリンクして、敷地全体に統一感が生まれます。まるで森の中にある隠れ家のような、落ち着いた雰囲気を演出できます。

失敗しない「グリーン」選びの鉄則 ここで言う「緑」は、原色の緑ではありません。成功の鍵は、グレーを少し混ぜたような「モスグリーン」「オリーブグリーン」「ブルーグリーン」などの「くすみカラー(低彩度)」を選ぶことです。

鮮やかすぎる緑を選ぶと、建物だけが浮いてしまい、安っぽい印象になりがちです。色見本を見る際は、「少し地味かな?」と感じるくらい彩度が低い緑の方が、屋外でグレーと合わせた時に美しく馴染みます。

この配色は、ベランダ部分や玄関周りだけにグリーンを取り入れる「アクセント使い」でも十分に効果を発揮します。「全面グリーンは勇気がいる」という方は、まずは部分的な配色から検討してみてはいかがでしょうか。

【グレー × 緑】北欧スタイルや植栽が映える個性的配色
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

チャコールグレーの日塗工85-30Bが人気の理由

外壁塗装の色決めの現場で、「チャコールグレーにしたい」というご要望をいただいた際、私たちが色見本帳(日本塗料工業会、通称:日塗工)を広げて真っ先にご提案し、かつ圧倒的な採用率を誇るのが「85-30B」という色番号です。

「N-30(無彩色の濃いグレー)」や「N-40」といった純粋なグレーも定番ですが、なぜ今、あえて少し色味を含んだ「85-30B」が指名買いされるほど人気なのでしょうか。その秘密は、現代の住宅トレンドにマッチした「絶妙なニュアンス」にあります。

「無機質なグレー」と「85-30B」の決定的な違い

日塗工の色番号「85-30B」は、純粋な無彩色のグレーとは異なり、わずかに色味を含んだチャコールグレーです。光の当たり方によって、ほんのりと温かみのある印象を与える特徴があります。

色番号(系統)色の特徴・印象向いているデザイン
N-30 (無彩色系)混じり気のない純粋なダークグレー。 クールで無機質、コンクリートのような硬い印象。シンプルモダン インダストリアル(工場風)
85-30B (人気No.1)わずかに赤紫を含んだ温かみのあるチャコール。 上品で柔らかく、高級感のある「邸宅」の印象。和モダン ナチュラルモダン エレガントスタイル

現場担当の視点

真っ黒やN-30のような完全な無彩色は、カッコいい反面、どうしても「冷たい」「威圧的」に見えてしまうことがあります。

対して85-30Bは、光が当たるとほんのり赤みが感じられ、建物全体に「優しさ」と「深み」が生まれるんです。これが、無機質になりすぎるのを避けたい施主様の心に刺さる理由ですね。

チャコールグレーの日塗工85-30Bが人気の理由
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

光で表情が変わる「メタメリズム」には要注意

非常に美しい85-30Bですが、選ぶ際にはこの色特有の性質を理解しておく必要があります。それが、光源によって色の見え方が変わる「メタメリズム(条件等色)」という現象です。

特にこの「85系」の色は、太陽光の色温度によって表情を大きく変えます。

  • 昼間(青白い光)
    落ち着いたおしゃれなチャコールグレーに見えます。
  • 夕方(赤っぽい光)
    赤や紫の要素が強調され、「紫がかった茶色」や「濃いあずき色」のように見える瞬間があります。

後悔しないための確認ポイント

「あくまで純粋な黒っぽいグレーがいい」と思って85-30Bを選ぶと、西日が当たった時に「あれ?うちの壁、紫色じゃない?」と驚いてしまう可能性があります。

この色の採用を検討する際は、必ずA4サイズ以上の塗り板見本を借りて、西日が当たる夕方の時間帯にどう見えるかをご自身の目で確認してください。

この「夕暮れ時の表情の変化」さえ気に入っていただければ、85-30Bは他の家とは一味違う、洗練された外観を演出できる最高の色になりますよ。

ブログ記事でよく見るグレーの外壁色で失敗しないために

ここまで、グレーの外壁塗装における失敗事例から、具体的な対策、そしておしゃれに仕上げるための配色のコツまで、現場の視点を交えてお話ししてきました。

グレーは「汚れが目立ちにくい」「周囲の景観に馴染む」「都会的でおしゃれ」といった多くのメリットを持つ、非常に魅力的な色です。

しかし、その一方で、「光の当たり方で見え方が変わる」「明度のわずかな差で印象が激変する」といった繊細さも持ち合わせています。だからこそ、感覚だけで選ぶのではなく、理論と事前の確認が成功の鍵を握ります。

後悔しないためのチェックリスト

  • 明度の確認
    「濃いグレー」は熱と白い汚れ対策(遮熱・親水性塗料)、「薄いグレー」は雨だれ・コケ対策(防藻・低汚染塗料)をセットで検討しましたか?
  • 面積効果の考慮
    カタログの小さなチップで決めていませんか?必ず「A4サイズ以上の塗り板」を屋外の自然光の下で確認しましたか?
  • 全体のバランス
    外壁だけでなく、屋根、玄関ドア、軒天、サッシの色との相性(トータルコーディネート)を確認しましたか?
  • 環境への配慮
    ご近所の並びや、時間帯による光の変化(特に夕方の赤みのある光での見え方)を考慮しましたか?

「頭では分かっていても、やっぱり自分たちだけで決めるのは不安……」 そう思われるのは当然のことです。

外壁塗装は、一度塗ってしまえば10年以上はその色と付き合っていくことになる、人生の中でも大きなイベントの一つですからね。

私たちステップペイントでは、お客様が納得いくまで色選びにこだわっていただけるよう、カラーシミュレーションによるイメージ確認はもちろん、実際の壁にサンプルを当てて確認する現地調査も丁寧に行っています。

「グレーにしたいけど、絶対に失敗したくない」「うちの家に合うグレーをプロに選んでほしい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

現場を知り尽くした私、土橋が、あなたのお家の形状や環境にベストマッチする「最高のグレー」をご提案させていただきます。理想のマイホームへの第一歩を、一緒に踏み出しましょう。


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