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外壁のメンテナンスコラム

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積水ハウスの外壁メンテナンス費用相場!築20年の見積もりは高い?

積水ハウス 外壁メンテナンスの真実と費用対策ガイド

こんにちは。ステップペイントの現場担当 土橋 昭です。

積水ハウスにお住まいの皆様、そろそろ家のメンテナンス時期かなと気になっていませんか。

特に築10年や15年、あるいは20年という節目でメーカーから点検の案内が届き、その後に提示された見積もりの金額に驚かれる方は非常に多いです。

「500万円近い金額が出たけれど、本当にこれだけの費用がかかるの?」「メンテナンス不要と聞いていたはずなのに話が違うのでは?」といった疑問や不安を抱えるのは当然のことです。

大切なマイホームを長く守るためには適切な手入れが不可欠ですが、相場や工事の内訳を知らないまま契約してしまうのは少し心配ですよね。

この記事では、現場を知る私の視点から、積水ハウスの外壁メンテナンス費用の目安や、賢くコストを抑えるための具体的な方法についてお話しします。

記事のポイント

  • 積水ハウスの築年数別メンテナンス費用相場
  • 「30年メンテ不要」の真実と部材寿命
  • 築20年の高額見積もり内訳と対策
  • 保証延長(ユートラス)と必須メンテナンス
目次

積水ハウスの外壁メンテナンス費用と築年数別相場

積水ハウスは「邸別自由設計」を掲げるハウスメーカーの雄であり、その建物は非常に堅牢で質の高いものです。しかし、どれほど高性能な住宅であっても、維持費が全くかからない「魔法の家」ではありません。

むしろ、その高性能さを長期間維持するために、一般的な住宅とは少し違ったサイクルや規模で費用が発生します。「いつ、どのくらいの金額が必要になるのか」をあらかじめ知っておくことで、将来の出費に慌てずに備えることができます。

10年・20年・30年のスケジュールの流れ

積水ハウスのメンテナンス計画は、一般的な木造住宅の外装メンテナンス(塗装・シーリング等)が概ね10〜15年程度を目安に検討されることが多いのに対し、高耐久部材を使用することでサイクルが長めになる「長期スパン型」の傾向があります。

特に大きな出費が発生しやすいタイミングは、築10年、20年、そして最大の山場となる築30年の節目です。現場の実情を踏まえた費用の流れを整理してみましょう。

築年数主なメンテナンス項目費用の目安(税込)
築10年【必須】防蟻処理(シロアリ予防) バルコニー防水保護(トップコート) 火災報知器交換など約15万〜40万円
築15年外壁・屋根の点検 (劣化状況により塗装・シーリング補修が必要)0円〜200万円 ※劣化状況・外壁材・屋根仕様・過去の補修履歴によって、必要工事と費用は大きく変動します。
築20年住宅設備(給湯器等)交換 ガスケット(目地)の一部補修 屋根・外壁の塗装検討約80万〜250万円
築30年【大規模修繕】 外壁塗装(再塗装) 屋根防水・葺き替え検討 ガスケット全交換 ユートラスシステム(再保証)工事約250万〜400万円

表を見ていただくと分かる通り、築30年目前後がメンテナンス費用の最大のピークになります。これは部材の耐用年数が重なることに加え、保証制度の区切りが関係しています。

現在の新築は「初期30年保証」が標準ですが、今まさに築20年を迎えるお住まいの場合は「初期20年保証」が満了するタイミングであることが多いでしょう。

ここで保証延長を行い、さらに10年経過した築30年目で、ガスケット全交換などの大規模修繕が必要になるケースが一般的です。(参考:初期30年保証制度について|積水ハウス

Information

建築時期により初期保証期間(10年・20年など)は異なります。お手元の保証書をご確認ください。

初期保証終了後も、メーカー所定の有料点検と必要な有償補修を行うことで、再保証制度「ユートラスシステム」により10年ごとの保証延長を継続できる仕組みになっています。(参考:ユートラスシステムによる再保証|積水ハウス

足場代の節約がカギ

ここでポイントになるのが「足場代」です。外壁塗装や屋根工事、高所のシーリング交換には必ず足場が必要です。一般的な戸建て住宅でも、足場を組むだけで20万円〜40万円ほどの費用がかかります。

「15年目に屋根だけやって、20年目に外壁をやる」といったバラバラの工事計画だと、その都度足場代がかかってしまい、トータルコストが跳ね上がります。

現場担当としては、足場が必要な工事はできるだけまとめて実施することをおすすめしています。

築10年、20年、30年の節目にかかる費用の目安と、足場代節約のための工事計画を示したメンテナンススケジュール図。

メンテナンス不要ですか?何年持つかの真実

「積水ハウスの家はメンテナンスフリーだから、30年は何もしなくていいと営業さんに言われた」というお声をよく耳にします。これは半分正解で、半分は誤解が含まれています。

現場の人間として正直にお伝えすると、「部材そのものは30年持つ設計だが、防水機能や目地はそれより先にメンテナンスが必要になることがある」というのが真実です。

外壁材ごとの耐久性と弱点

積水ハウスの外壁材は非常に優秀ですが、それぞれに弱点があります。

陶版外壁「ベルバーン」

シャーウッド(木造)で採用される最高級外壁です。焼き物(陶器)なので変色・褪色が少なく、外壁そのものは塗り替えを前提としないメンテナンス性が特徴です。

しかし、パネル同士を繋いでいる「目地や取り合い部(シーリング等)」は、経年で状態確認が必要となります。ここが劣化すると防水性に影響するため、30年経つ前に部分補修や打ち替え等を検討する必要があります。

ダインコンクリート

イズ・シリーズ(鉄骨)の代名詞とも言えるコンクリート外壁です。

厚みがあり頑丈で、表面の塗装仕様(タフクリア-30など)によって耐候性や防汚性を高め、メンテナンスサイクルを長期化する考え方が採られています。

ただ、立地や方角によって劣化スピードは変わります。塗装膜が劣化してコンクリートが水を吸い込みやすくなっていないか、定期的な点検が欠かせません。

エコルデックウォール(サイディング)

高耐久なサイディングですが、やはり目地と表面塗膜の劣化は避けられません。

現場からの重要アドバイス

「メンテナンス不要」という言葉を鵜呑みにして放置すると、目地の隙間から雨水が侵入し、鉄骨のサビや木部の腐食を招きます。「外壁材は長持ちするが、目地と防水は定期的な手入れが必要」と覚えておいてください。

30年メンテナンス不要の誤解と真実

500万は高い?築20年の見積もり内訳

築20年の定期点検後に、メーカーから提示された見積もりが「400万円〜500万円」という金額で、驚いて相談に来られるお客様は後を絶ちません。

一般的な塗装工事の相場が100万円〜150万円程度であることを考えると、あまりにも高額に感じますよね。

なぜここまでの金額になるのか、その内訳を分解すると理由が見えてきます。

高額見積もりの正体

  1. 屋根の防水工事(塩ビシート防水)
    陸屋根(平らな屋根)の場合、塩ビシート防水の「絶縁工法」や「重ね張り」が提案されることがあります。これだけで150万〜200万円近くかかるケースがあります。一般的な塗装ではなく、防水層を新しく作り直す工事だからです。
  2. バルコニーの床防水
    バルコニーが広い場合、ここも数十万円の出費になります。シート防水の交換に加え、タイルデッキの脱着費用などが含まれることもあります。
  3. ガスケット(目地)の全交換
    積水ハウス特有の「乾式目地(ガスケット等)」をすべて撤去し、新しい純正ガスケットをはめ込む工事です。部材費と手間賃が高額です。
  4. 純正リフォーム会社の諸経費
    大手ハウスメーカーのブランド維持費、厳格な現場管理費、そして長期保証のための保険料などが含まれており、一般的な工事店よりも3割〜5割ほど割高な設定になっています。

これらを「メーカー純正仕様」でフルコース実施すると、確かに500万円近い金額になります。

しかし、現場目線で見ると、「屋根の防水シートはまだ破れていないから、保護塗装(トップコート)だけであと10年持たせる」といった、コストを抑えた選択肢も十分に考えられます。

本当に今すぐ大規模な交換が必要なのか、セカンドオピニオンを取ることが重要です。

屋根防水、ガスケット全交換、バルコニー防水、諸経費など、積水ハウス純正フルコース見積もりの内訳図解。

15年点検や20年点検でどこを見るか

メーカーの点検担当者や、私たちのような専門業者が調査に伺う際、「一体、家のどこの何を見ているんですか?」と不思議そうに尋ねられることがあります。

確かに、ただ外周を回っているだけのように見えるかもしれませんが、実はプロならではの視点で「建物の悲鳴」を聞き取っているんです。

このチェックポイントを知っておけば、ご自身でも簡易的なセルフチェックができますし、業者の報告書が適正かどうかの判断材料にもなります。

特に積水ハウスにお住まいの方にとって、築15年・20年の節目で絶対に見ておくべきポイントを、現場の経験から詳しく解説します。

プロが必ずチェックする4つの重要ポイント

外壁や屋根の劣化は、ある日突然起こるものではありません。必ず「前兆」があります。以下の表に、私たちが現場で重視しているチェック項目をまとめました。

チェック項目見るべきポイントと劣化の深刻度
1. チョーキング (白亜化現象)【深刻度:★☆☆〜★★☆】 外壁を手でこすった時に、白い粉が指につく現象です。これは紫外線や雨風によって塗料の中の樹脂が分解され、顔料が粉状になって表面に浮き出ている証拠です。 「ただの汚れかな?」と思われがちですが、実は「外壁の防水機能が寿命を迎えていますよ」という明確なサインです。放置すると外壁材自体が水を吸い始め、コケやカビの原因になります。
2. ガスケット (目地)の異常【深刻度:★★☆〜★★★】 積水ハウスの外壁(ダインコンクリートやベルバーンなど)最大の特徴であり、弱点でもあるのがこの「ガスケット等の乾式目地」です。 経年劣化でゴム状の部材が硬くなり、収縮して「浮き上がり」「口開き」が発生していないかを確認します。特に南面や西面など、日が強く当たる場所は劣化が早いです。 ここから雨水が入ると、鉄骨のサビや断熱材の腐食に直結するため、最も注意深く見るポイントです。
3. 基礎の クラック【深刻度:★☆☆〜★★★】 基礎コンクリートに入るひび割れ(クラック)です。 幅0.3mm未満の髪の毛のような「ヘアクラック」であれば、表面の収縮によるものなので緊急性は低いです。しかし、名刺が入るような深くて太いひび割れ(構造クラック)や、錆汁が染み出ている場合は、鉄筋の腐食や地盤の影響が疑われるため、早急な対処が必要です。
4. 屋根・板金の 不具合【深刻度:★★☆〜★★★】 スレート屋根や瓦の「割れ」「ズレ」はもちろんですが、一番怖いのは「棟板金(屋根のてっぺんにある金属)の釘抜け」です。 熱膨張で釘が徐々に浮いてきて、台風の時に板金ごと飛んでいってしまうケースが多々あります。ここは下からでは見えないので、ドローンや高所カメラを使って撮影・調査を行います。
チョーキング、ガスケットの浮き、基礎のクラック、釘抜けなど、プロが確認する劣化の深刻度チェックリスト。
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

特に注意!積水ハウス特有の「ガスケットの浮き」

一般的な住宅のシーリング(コーキング)は、柔らかいペースト状の材料を充填しますが、積水ハウスの外壁仕様の一部では、工場で作られた定形部材である「ガスケット」などがはめ込まれています。

経年で目地部材の浮きや口開きが起きると、雨水侵入のリスクが高まります。これを放置すると、目地内部の金具(ジョイナー等)が露出して腐食するなどのトラブルにつながる可能性があります。

自己判断は危険です

「浮いているから押し込めばいいや」と自分で接着剤などで補修するのは絶対にやめてください。

専用のプライマー処理をせずに接着してもすぐに剥がれますし、間違った材料を使うと後の塗装工事で不具合(ブリード現象など)を起こす原因になります。

また、サッシ周りや目地のコーキング(シーリング)の重要性や、雨漏りを防ぐための正しい納まりについては、『モルタル外壁のサッシ廻りはコーキングが必要?雨漏り防ぐ納まりも解説』の記事も参考になります。

ガスケットの隙間から雨水が侵入し、内部の鉄骨サビや断熱材の腐食につながるメカニズムと、自己判断補修の危険性。
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

見落としがちな「バルコニー」と「雨樋」

上記の4点に加えて、私が必ずチェックするのが「バルコニーの排水ドレン」「雨樋」です。

バルコニー

床の防水層(トップコート)にひび割れがないかはもちろん、排水口周りがゴミで詰まっていたり、植物が生えていたりしないかを見ます。

ここが詰まるとプールのように水が溜まり、一発で雨漏りします。 バルコニーに水たまりができやすい場合の原因や対策については、『ベランダ防水工事後の水たまりは大丈夫?原因と対策を解説』の記事でも詳しく解説しています。

雨樋

経年劣化で歪んだり、支持金具が外れたりしていないかを見ます。雨水が適切に排水されないと、外壁に直接水がかかり続け、汚れや劣化を加速させます。

こうした劣化サインは、早期に発見できれば部分的な補修で済み、費用も安く抑えられます。「まだ大丈夫かな」と思わず、築15年を過ぎたら一度プロの目でしっかり点検してもらうことをおすすめします。

なお、外壁塗装を行うべき具体的な時期や、築10年という目安の真実については、以下の『外壁塗装は早すぎる?築10年の嘘と適切なタイミングを現場のプロが解説』の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

シロアリ防除と保証延長の関係

「うちは鉄骨住宅だから、木造と違ってシロアリは関係ないでしょ?」と思われるかもしれませんが、これは現場でよく遭遇する大きな誤解です。

積水ハウスの鉄骨住宅でも、内装の下地や間仕切りの壁、畳の芯材などには木材が使われています。シロアリはコンクリートのわずかな隙間や配管周りから侵入し、これらの木部を食い荒らします。

(参考:「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」解説(防蟻・侵入経路)|国土交通省

シロアリ保証とユートラスシステムの違い

メンテナンス計画を立てる際、保証制度の違いを理解しておくことが大切です。

  • シロアリ対策(防蟻処理)
    新築時の防蟻工事に「10年保証」が付帯しています。10年経過後は、定期的な再施工を行うことで、その都度10年ごとの保証が継続される仕組みです。
  • ユートラスシステム(再保証)
    こちらは「構造躯体」と「雨水の浸入を防止する部分」を対象とした制度です。保証期間終了後(初期30年後など)に、有料点検と必要な有償補修を行うことで、10年ごとの再保証が受けられます。

プロからの注意点

費用(15万円〜20万円程度)はかかりますが、シロアリ防除は家の土台を守る基本です。

保証の種類は違いますが、「家の健康を守る」という意味ではどちらも欠かせないメンテナンスです。メーカーの指定通りに実施することをおすすめします。

積水ハウスの外壁メンテナンス費用を抑える秘訣

「純正のメンテナンスが高すぎる…でも、下手な業者に頼んで家の品質を落としたくない」。そんなジレンマを抱えている方は多いはずです。

ここでは、現場の経験に基づき、費用を抑えつつ積水ハウスの品質を維持するための具体的な秘訣をお話しします。

ダインコンクリートやフレアトーンの特徴

積水ハウスの外壁には、ダインコンクリートやセラミックウォールなど、特殊で意匠性の高い素材が使われています。純正リフォームでは、これらに合わせて「フレアトーン」のような多彩模様の高級塗料が提案されます。

「これって純正しか無理なの?」と聞かれますが、実はメーカー純正塗料でなくても、同等以上の性能と美観を持つ塗料は存在します。

専門業者なら「無機塗料」や「多彩模様塗料」が使える

最近の塗料メーカー(日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研など)の技術進歩は凄まじく、期待耐用年数が20年〜25年を超える「無機塗料」や、石材調の風合いを再現できる「多彩模様塗料」が販売されています。

これらを扱える技術力の高い塗装専門店に依頼すれば、純正リフォームよりも費用を抑えながら、ダインコンクリートの重厚感を損なわない、あるいは新築時以上に美しい仕上がりを実現可能です。

難付着サイディングに注意

一部の外壁には、汚れを防止するための特殊コーティングが施されており、通常の塗料が密着しにくい「難付着サイディング」である可能性があります。

この場合、専用の強力な下塗り材(シーラー)を使わないと、数年で塗膜がベリベリと剥がれてしまいます。必ず事前に「付着テスト(クロスカット試験など)」を行ってくれる業者を選びましょう。

屋根の重ね葺きやスレート寿命と雨漏り

屋根のメンテナンスも費用を抑える大きなポイントです。特にスレート屋根(カラーベスト)の場合、築30年近くになると「塗装」では限界が来ていることがあります。

塗装か、カバー工法か

塗装(メンテナンス費:小)

スレート自体が健全で、ひび割れが少なければ、遮熱塗料などで塗装することで防水性を回復できます。費用は比較的安く済みます。

カバー工法・重ね葺き(メンテナンス費:中〜大)

スレートがボロボロに劣化していたり、過去にアスベストを含まない強度の低いスレート(パミールなど)が使われている場合は、塗装してもすぐに剥がれてしまいます。

この場合は、既存の屋根の上から軽い金属屋根(ガルバリウム鋼板など)を被せる「カバー工法」が最適です。費用はかかりますが、断熱性と耐久性が格段に向上し、向こう30年の安心が手に入ります。

ガルバリウム鋼板が実際にどれくらい長持ちするのか、将来的なメンテナンスについては、『ガルバリウム鋼板屋根の20年後の状態と対策【完全ガイド】』で詳しくご紹介しています。

重要なのは、「とりあえず安く塗装で」と安易に決めず、屋根の寿命を見越した提案を受けて比較することです。雨漏りしてからでは、下地の木材まで腐ってしまい、修理費用が倍増してしまいます。

業者選びと相見積もりで金額を比較する

メンテナンス費用を最も大きく左右する要因、それは塗料の種類でも工事の時期でもなく、間違いなく「どこに頼むか(依頼先)」です。

積水ハウスのオーナー様がメンテナンスを検討する際、大きく分けて「メーカー(純正)」と「専門業者(塗装店)」という2つの選択肢があります。

どちらにも正解・不正解はなく、お客様が「何を最優先にするか」によってベストな選択肢が変わってきます。それぞれの特徴を整理してみましょう。

依頼先メリットデメリット
積水ハウス リフォーム (純正)建物構造や図面データを保有しており、安心感が抜群 独自の再保証(ユートラスシステム)を利用できる 工事を一括管理してくれるので、手間がかからない費用が相場より3割〜5割ほど高い傾向がある 下請け業者を使うため、中間マージンが発生する 使用できる塗料や工法の選択肢が限定的
地元の 優良塗装店 (専門業者)自社施工なら中間マージンがなく適正価格(安価)で工事できる 高耐久・高機能な塗料を自由に選べる 職人と直接相談でき、融通が利きやすい業者によって知識や技術力にバラつきがある メーカー保証(構造・防水)の延長対象外になる 積水ハウスの特殊仕様に詳しい業者を探す必要がある
積水ハウスリフォーム(純正)と優良塗装専門店のメリット・デメリットを比較した一覧表。

メーカーの見積もりが高い「本当の理由」

「メーカーの見積もりは中間マージンばかりだ」という話をよく耳にしますが、それは少し乱暴な言い方かもしれません。

現場を知る私から見ても、メーカーの提示金額には「揺るぎない安心」と「資産価値の維持」という正当な対価が含まれているからです。

単に利益を乗せているだけではなく、メーカー(純正)を選ぶことには明確なメリットがあります。

  • 「ユートラスシステム」による保証延長
    構造躯体や防水に対するメーカー保証を継続できるのは、純正工事を行った場合のみです。
  • 資産価値としての記録
    将来、家を売却することになった際、「ずっと積水ハウスで管理してきた家」という履歴(いえろぐ)は、建物の査定額にプラスに働くケースがあります。
  • 純正部品による現状復旧
    後述する乾式目地(ガスケット)なども、新品の純正部材で交換できるため、新築時に最も近い状態に戻せます。

つまり、この価格差は「将来の安心とブランドを守るための保険料」と考えることもできます。

「安かろう悪かろう」を避けるための業者選定基準

いずれにしても、金額だけで業者を選ぶのは非常に危険です。特に積水ハウスは「ダインコンクリート」や「難付着サイディング」、そして何より「乾式目地(ガスケット)」など、特殊な部材のオンパレードです。

ここで知っておいていただきたい重要な事実があります。それは、積水ハウス仕様の外壁目地(ガスケット)は、部材の手配ルートが限定されやすく、同一部材での交換はメーカー窓口を通すケースが多いということです。

そのため私たち専門業者がメンテナンスを行う場合、状態を確認したうえで、既存ガスケットを活かすなら専用プライマー等による下地処理(密着・ブリード対策)を行うのか、あるいはガスケットを撤去してシーリング材へ切り替えるのか――といった、材料の相性や施工条件を踏まえた現場判断が必要になります。

ここを理解せず、一般住宅の感覚で塗装をしてしまうと、後でガスケットの成分が溶け出して黒く汚れる「ブリード現象」や、塗膜の「早期剥離」といった取り返しのつかない不具合につながります。

専門業者を選ぶ際は、必ず以下のポイントをチェックしてください。

積水ハウス施工の必須チェックリスト
  • 積水ハウスの施工実績があるか
    口頭だけでなく、施工事例の写真(特に目地やダインコンクリートのアップ)を見せてもらいましょう。
  • ガスケット(乾式目地)の知識があるか
    「普通のコーキングと同じです」と答える業者はNGです。「可塑剤(かそざい)への対策」や「専用プライマー」について説明できるかがカギです。
  • 資格を持った職人がいるか
    一級塗装技能士や外装劣化診断士など、国家資格を持つスタッフが診断・施工に関わっているか確認してください。
施工実績の写真確認、ガスケット知識の有無、有資格者による診断など、優良業者を見極めるためのチェックリスト。

賢い「相見積もり」の取り方

後悔しないためには、相見積もり(あいみつもり)を取って比較検討することが最も重要です。

まずは積水ハウス(純正)の見積もりが出揃った段階で、信頼できそうな地元の専門業者に声をかけてみてください。

その際、純正の見積もりを見せながら「この内容と同じ仕様だといくらになるか?」「もっと長持ちする塗料を使った場合はどうなるか?」と相談してみるのが一番の近道です。

予算感が明確になりますし、業者の知識量や提案力も比較できます。「保証延長」を最優先にするなら純正一択ですが、「コストパフォーマンス」と「品質」を両立させたいなら、専門業者が有力な選択肢になります。

また、塗装工事で後悔しないためのポイントや、失敗事例から学ぶ対策については、以下の『外壁塗装やらなきゃ良かった?後悔しないための全知識』の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

値引き交渉や補助金活用で安くする方法

少しでも費用を安く抑えるためのテクニックとして、値引き交渉補助金の活用があります。

交渉のタイミングと補助金

メーカー系のリフォーム会社でも、決算期(多くの場合は1月末や7月末)に合わせて契約すると、支店の売上目標達成のためにキャンペーン価格が適用されることがあります。

「モニター協力(足場幕への看板設置など)」を条件に値引きが提示されることもあります。

無理な値引き要求は手抜き工事のリスクを招くので禁物ですが、「予算がこれくらいなので、時期を調整して安くなりませんか?」と相談するのは非常に有効です。

また、お住まいの自治体によっては、リフォームに関する助成・補助制度が用意されている場合があります。

例えば「省エネ改修」や「長寿命化リフォーム」といった名目で募集されていることが多いですが、制度名・対象工事・補助額・申請条件は自治体ごとに異なります。

外壁塗装が対象外となるケースもあるため、契約前に必ず役所のホームページを確認するか、担当業者に「うちの地域で使える補助金制度はないですか?」と聞いてみましょう。

積水ハウスの外壁メンテナンス費用の総括

ここまで、積水ハウスのメンテナンス費用やその内訳、そして費用を抑えるためのポイントについて、現場の視点から詳しくお話ししてきました。

最後に、これまでの内容を整理しつつ、これからメンテナンスを迎える皆様が「後悔しない選択」をするための総括をお伝えします。

積水ハウスにお住まいの方にとって、外壁塗装や防水工事は単なる「家の修理」ではありません。それは、「資産価値を守り、次の世代へと住み継ぐための投資」です。

だからこそ、金額の多寡だけでなく、その中身に納得できるかどうかが最も重要になります。

見積もりの精査、保証条件の理解、複数選択肢の比較など、資産価値を守るために施主自身が行うべき行動指針。
画像はAI生成によるイメージであり実際のものとは異なります。

「高い」には理由があるが、選択肢はある

記事の中でお伝えした通り、積水ハウスのメンテナンス費用は、一般的な住宅に比べて高額になる傾向があります。

特に築30年目前後の大規模修繕では、数百万単位の出費を覚悟しなければなりません。 しかし、それは「ぼったくり」ではなく、独自の高耐久部材や手厚い保証体制を維持するためのコストが含まれているからです。

一方で、「メーカー純正でないと家がダメになる」ということは決してありません。私たちのような専門業者が扱う「無機塗料」や「高耐久シーリング」は、純正品と同等、あるいはそれ以上の性能を持つものも多くあります。

重要なのは、「ブランド(純正)」を選ぶか、「実利(専門業者)」を選ぶか、ご自身のライフプランに合わせて決めることです。

失敗しないための最終チェックリスト

契約のハンコを押す前に、ぜひ以下のポイントをもう一度確認してください。

メンテナンス成功のカギ
  • 「メンテナンス不要」を過信しない
    外壁材(ベルバーンなど)は長持ちしますが、目地や防水シートは必ず劣化します。部分的な補修で済むのか、交換が必要なのか、プロの診断を受けてください。
  • 見積もりの内訳を精査する
    「一式」表記ではなく、部材ごとの単価や数量が明確か確認しましょう。不要な工事(まだ使える屋根の葺き替えなど)が含まれていないかチェックが必要です。
  • 保証延長の条件を理解する
  • 「ユートラスシステム(再保証)」を利用したい場合は純正リフォーム一択です。逆に、メーカー保証にこだわらないなら、専門業者で大幅なコストダウンが可能です。
  • 特殊仕様への対応力を見極める
    専門業者に依頼する場合は、ダインコンクリートやガスケット目地の施工実績があるか、ホームページや施工事例で必ず確認してください。

積水ハウスのような立派な家だからこそ、メンテナンスの悩みも大きくなりがちです。提示された高額な見積もりを見て、「もうこれしかないのか」と諦めて契約してしまう前に、一度立ち止まって深呼吸してみてください。

もし少しでも「高いな」「他の方法は無いのかな」という迷いがあれば、私たちのような地元の塗装専門店に相談してみるのも一つの正解です。

セカンドオピニオンとして別の視点からの提案を聞くことで、選択肢が広がり、精神的にもずっと楽になるはずです。

皆様が大切なお住まいに、これからも長く、安心して暮らせるよう、最適なメンテナンスができることを心から応援しています。何か分からないことがあれば、いつでもステップペイントの土橋までお声がけくださいね。

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